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エラーコードA3・AFは、ドレン水異常となります。

 

冷房運転時、室内機内部の熱交換器が冷たくなるので結露水が発生する。それがドレン水です。

 

 

室内機には一時的に水を溜めておく、ドレンパンというバケツが有ります。
バケツに溜まった水を、ドレンポンプという排水ポンプを使って捨てているという流れ。

 

何らかの不具合が生じ、排水が正常に行かなくなるとバケツに水がどんどん溜まっていき、やがて溢れ出てしまいます。

 

そうならない為に、危険水位に達したらフロートスイッチという安全装置が作動し、エアコンの運転を停止するようになっています。
(エアコン停止=結露の発生が止まる。)

 

 

A3・AFの違いは、フロートスイッチが作動したタイミングです。

 

  • A3=ドレンポンプ運転条件中
  • AF=ドレンポンプ停止条件中

 

こんな感じです。
基本的にドレン水異常は、結露水が発生する条件(=ドレンポンプ運転する)で起こりますのでA3エラーとなりますが、結露水が発生しない条件(=ドレンポンプ停止してる)でフロートスイッチ作動するとAFエラーになります。

 

まぁ、異常履歴を見るとA3・AFが交互に出てるような履歴になってたりします。

 

想定部品・故障個所

  1. 排水経路の詰まり(ドレンパン、ドレンポンプ、現地排水管)
  2. フロートスイッチ
  3. ドレンポンプ
  4. プリント基板

 

原因は、上記の順番です。
大体が汚れによる排水経路の詰まりです。

 

ドレンパンに発生したスライムがドレンポンプ・排水管に詰まったりして流れない。
金属排水管の末端についている金属メッシュ網に泥が蓄積して蓋をしている状態など。

 

 

自分で出来る事

本当に水が溜まって異常停止している場合、当然ですが水を抜けば作動するようになります。
ドレンパンには排水用のゴム栓が有りますので、栓を抜くことによって排水出来る。

 

多少知識が有る方なら出来るでしょう。
排水不具合原因が解消された訳ではないので再び水が溜まってエラー停止しますが、2時間位は動かせますよ。

 

もしくは、温度設定を28〜29℃位にする。
(あまり冷やしすぎない高めにするという意味。)

 

全然排水されなくなっている場合だと意味無いのですが、汚れの場合は少しずつ排水されている事が殆ど。
(A3エラー出たのち何時間か経過した後に運転すると動くけど、1〜2時間でまたエラーが出る場合、このパターン。)

 

 

温度設定を高くすることによって、サーモオフ頻度を上げる。
そうすると結露発生量を減らせるので、危険水位まで上昇しないようになってエラーが出ないって方法も有ります。

 

 

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診断方法

A3の診断は、フロートスイッチの導通確認からです。
その結果に応じて、想定原因の可能性を潰していきます。

 

冷房運転時のA3・AFエラーは、総合的に判断する。
暖房運転時のA3・AFエラーは、フロートスイッチ or プリント基板のどちらかを見極める。

 

 

1・フロートスイッチの導通確認

フロートスイッチの導通を確認する。

 

導通無しの場合、水が溜まってフロートスイッチが作動している状態、もしくは断線してしまった。
よって、排水不良orフロートスイッチ故障となります。

 

導通有りの場合、水は溜まっていないので排水不良の可能性は低い。
(エラー発報後、時間が経ちすぎている場合は少しずつ排水され、フロート解除されている場合も有るので注意。)
排水不良の可能性が低いので、ドレンポンプ・排水経路詰まりの可能性は低くなります。
よって、フロートスイッチorプリント基板故障となります。

 

 

2・各部分の状態確認

 

ドレンポンプの確認ポイント

ドレンポンプの抵抗値を測定し、コイルが断線していない事を確認する。
抵抗値が0ならば、断線していてポンプが回らないから排水出来ないという事になります。

 

ポンプの吸入口・吐出口にスライムが溜まり、蓋をしていないか確認する。

 

ポンプの作動音が聞こえるかどうか確認しましょう。
(回っているが聞こえないってパターンも有りますが。)

 

 

プリント基板の確認ポイント

ドレンポンプのコネクタ接続部分の端子に掛かる電圧を測定する。
機器の規定電圧と同じ電圧が掛かります。200V機なのに、コネクタ部分に100Vしか掛かってないとか。
電圧の測定は、フロートスイッチを抜いた直後に測る。
(ドレンポンプへの出力が停止されてから測って、0Vだったなんて事にならないように。)

 

 

フロートスイッチの確認ポイント

フロートスイッチの導通を確認し、断線有無を調べる。

 

もう1つ重要な事が、フロートスイッチの抵抗値も測定する事。
通常は導通のみ確認し、断線していなければ問題無しというのがフロートスイッチに対する点検方法です。
しかし、これでは良否判定としてはダメです。

 

冬の暖房時にA3エラー出て、フロートの導通問題無いから基板交換という判定を下し、結果として直らず。
フロート交換したら直ったというパターンで失敗した方は多いはず。

 

この場合、抵抗値測定を実施していれば見抜けます。

 

フロートスイッチ新品の抵抗値は、殆ど0.3Ωです。
(私が実際に測定している結果です。測り方の問題なのか分かりませんが、0.1Ωとか0.2Ωなんて表示される時も有り。)

 

逆に、導通音ブザーなるけどダメなフロートスイッチの抵抗値は、0.9〜1.0Ω位になります。
(テスターは、共立のKEWMATE2012Rを使用してます。抵抗レンジは自動調整です。)

 

一応、0.6Ωまでは問題無しと判断し、0.7Ω以上はアウトというような感じで診断しています。
同時運転マルチで、どの室内機のフロートスイッチがダメなのか分からないから全数交換しているなんて場合でも、抵抗値測定すればピンポイントで見抜けます。

 

 

汚れによる排水不良の確認ポイント
  • ドレンパンに溜まったスライム除去
  • ドレンポンプの吸入口・吐出口のスライム詰まり
  • 現地排水管の詰まり
  • 排水管出口部分の詰まり(特に金属管を使っている場合、末端の金属メッシュの網)。

 

上記の部分の詰まりを確認・清掃しましょう。

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