インバーターってあちらこちらで良く聞きます。
特に省エネだとかって言われているのを耳にすると思います。
ですが、インバーターって結局何なの?って方もいると思いますので、エアコンを例に説明します。
インバーターとは?
簡単に言うと直流電力を交流電力に変換する装置がインバーターです。
コンセントとかブレーカーに来ている電源は交流電力となっています。
まずは、この交流電力をコンバーターと言う装置で直流電力へ変換します。
- インバーター⇒直流を交流へ変換
- コンバーター⇒交流を直流へ変換
コンバーターで直流へ変換された電力を、インバーターで再び交流電力へ変換しているのです。
厳密にはインバーターは直流を交流へ変換する装置なのですが、コンバーターも含めて一般的にインバーターと言われています。
どうしてインバーターが必要なの?
コンセントとかに来ている電源は交流なら、何でわざわざ変換しているの?って思われた方、
そうですよね、そんな面倒な事しなくても交流で来ているんだから、直流へ変換して再び交流へ変換するなんて無駄なんじゃないかと思いますよね。
しかしコレにはちゃんと意味が有ります。
電源で来ている交流電力には周波数というのが有ります。
- 東日本は50Hz(ヘルツ)
- 西日本は60Hz(ヘルツ)
なんて聞いた事あると思います。
日本には2つの周波数電源が有り、どうして2つの周波数が存在しているかと言うと、明治時代にドイツから輸入した発電機が50Hz、アメリカから輸入したのが60Hzだったからです。
こういう理由で日本には2つの周波数が存在しているのです。
周波数とは?
1秒間に起こる電気の振動です。50Hzなら1秒間に50回振動する。
この周波数を変換したい(電圧も)が為にインバーターが必要なのです。
変換したい理由は、コンセント・ブレーカーへ来ている固定周波数(50Hz/60Hz)を任意の周波数へ切り替える事によって、電力を可変する事が出来るようになり、これにより電気機器の力をセーブしたり強めたりする事が可能となります。
この力を可変できる事が省エネに繋がるのです。
エアコンでの例
エアコンでインバーターユニットは圧縮機のコントロールに使われており、
このようなインバーター制御の圧縮機を、インバーター圧縮機(コンプレッサー)と言います。
逆に周波数固定タイプの圧縮機もあり、これを定速圧縮機(コンプレッサー)と言います。
インバーターを使う事により、圧縮機の周波数を可変する⇒圧縮機の回転数を可変する事が出来ます。
圧縮機の回転数を可変出来る事により、必要に応じて力を強めたり弱めたりコントロールする事が可能になるのです。
力=電力消費量が増減するので、必要に応じて圧縮機をコントロールすることにより、省エネ性能等を上げています。
(定速圧縮機は力加減が出来ません。と言うことは力が弱くていい時でも普通に力を使ってしまう=電気を食う)
車のアクセルで考えると分かりやすいと思います。
止まっている状態から徐々にアクセルペダルを踏みますよね。
そしてスピードが乗ったら必要に応じてアクセルを戻してスピードをコントロールします。アクセルを戻したらエンジン回転数が落ちるので燃費が上がりますよね。
要はコレと同じ事をしているのがインバーターということです。
定速圧縮機=アクセル踏みっぱなしかブレーキのどちらかでコントロールしている。
それより、アクセルの加減でコントロールした方が燃費が良いですよね(省エネ)。