エアコンのガス漏れ修理は、どこで漏れているかがポイント。
それによって大幅に費用が変わってきます。
まず、エアコンは大まかに3つに分類されます。
- 室内機
- 室外機
- 現地配管
室内機
室内機からのガス漏れの場合、熱交換器の交換修理となります。
(フロンガスが流れている部品は熱交換器のみですので。)
室内機には、フレアと言う現地配管を接続している部分も漏れるポイントですが、分類としては現地配管に属すると思いますので、室内機ガス漏れ=熱交換器交換となります。
室外機
室外機からのガス漏れで多い順番は、
- 熱交換器
- 圧縮機
- キャピラリー配管(非常に細い配管です)
- 電動弁・受液器・アキュームレーター
という感じです。
室内機と同様、熱交換器は漏れやすい部品だと言う事が分かりますね。
ガス漏れとしては、3番4番だったらラッキー位に思いましょう。
熱交換器と圧縮機はどちらも修理費用が高く、同じような値段になります。
室外機のフレアも漏れますが、現地配管に分類。
現地配管
まずは、圧倒的にフレア部分からガス漏れする事が多いです。
フレアと言うのは、施工時に配管をじょうご(ロート?)のような形に加工して、エアコン本体と接続するのです。
現地配管での漏れを紹介すると、
- 施工ミス
- フレアナット自体の劣化による亀裂
- 本体を動かしたり揺らしたりした時に接続部分がズレて漏れ出す
- 配管の劣化によるピンホール
- 配管溶接部分からの漏れ
- 室内機マルチタイプエアコン(業務用)の場合は分岐管
色々あって難しいですが、整理すると『フレアと分岐管』からのガス漏れという感じが多い。
設置して間もない(一ヶ月とか)なら施工不良の可能性大(フレアからの漏れ)。
逆に言うと、フレアからの漏れだとそんなに長期間は持ちませんね。
取り付けて1カ月とか、夏の終わり頃に取り付けて冬に暖房使おうとしたらダメだったとか。
1年とか2年経ってからガス欠なら、フレアの可能性は低い。
(取り付けたけど全然使ってなかったってのは別です。)
古い室内機マルチタイプのエアコン(業務用)で、配管は既存という場合は分岐管から漏れる事が多い。
具体的な修理費用
さて、それでは修理費用です。
修理費用を決めるポイントは以下の通り。
- フロンガスの規定量(充填量)
- 漏れ箇所の部品代
上記2つが大きな修理費の違いとなってきます。
ではまず、フロンガス料金から説明しましょうか。
フロンガス料金
現在のエアコンで使われているフロンガスの種類は、
- R22
- R410A
- R32
この3つが殆ど。
それぞれのフロンガス料金は、
- R22⇒3500円位
- R410A⇒6000円位
- R32⇒6000円位
※メーカーや空調屋さんが、お客さんへ販売する時の1kg辺りの価格です。
例えば、R410Aが使われている規定量1kgのエアコンなら、フロンガス代は6000円位。
ところが、規定量10kgのエアコンだと60000円となります。
フロンガスの値段だけでも大分違ってきますよね。
ビル用マルチなんかの大きいエアコンだと30kgほど充填されているのもあります。
その場合・・・180000円です。
フロンガスの規定量によって、修理費用が大分違ってくる要因の1つですね。
ルームエアコン・スカイエアの場合は、室外機の銘板に記載されているので確認してみましょう。
(消えていて見えないって事も有りますけど・・・。)
ビル用マルチも記載されていますが、現地配管の長さに応じて追加充填がされている場合も有るので、記載されている量では済まない事も有ります。
漏れ箇所の部品代
ガス漏れしている部品や箇所により、値段が違うのは分かると思います。
熱交換器や圧縮機から漏れているなら部品交換になります。
熱交換器や圧縮機は、部品代だけで10万20万しますので高額です。
逆に、溶接穴埋めだけで済むような場合は、部品代は掛からないので安くなります。
まぁ、ガス漏れする部品は室内機か室外機の熱交換器が大半で、たまに圧縮機って感じです。
大雑把な金額例ですが、
ルームエアコン
- 室内機の熱交換器なら、修理費用は概算7万〜10万。
- 室外機の熱交換器なら、修理費用は概算9万〜12万。
- 圧縮機なら、修理費用は概算12万〜16万。
スカイエア
- 室内機の熱交換器なら、修理費用は概算15万〜20万。
- 室外機の熱交換器なら、修理費用は概算20万〜25万。
- 圧縮機なら、修理費用は概算23万〜30万。
一般的によく見かける売れ筋タイプの機器での概算です。
ビル用マルチは、なんとも説明しづらいのですが、スカイエアにプラス10万位見ておけばいいでしょう。
まとめ
ガス漏れ修理は非常に修理代が高額になる事が分かったと思います。
そこそこ年数の経過した機器なら、買い替えの方が良いかもしれませんね。
また、上記の概算は通常の点検で漏れ箇所が特定出来た場合の修理金額です。
ガス漏れは通常検査での漏れ箇所特定は、結構難しいので窒素加圧ガス漏れ検査という特殊検査(別途検査費用が掛かる)が必要になる事も多いです。
窒素加圧ガス漏れ検査にも、それなりに金額が掛かりますのでご注意を。