ガス欠なのか?、それとも違うのか?。
ここら辺の診断(見分け)ポイントを紹介したいと思います。
まずは、【エアコンが冷えない・暖まらない】を点検する際は、リモコンの設定を変えましょう。
運転モード | 温度設定 | 風量 |
---|---|---|
冷房 | 一番低く | 最大 |
暖房 | 一番高く | 弱 |
これが基本です
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ガス欠かどうか?の確認方法には、
- ガス圧力
- 吸込温度と吹出温度の差
で総合的に判断します。
ガス圧力
圧力には、停止圧力(エアコンを動かしていない時)と運転圧力(エアコンを動かしている時)が有りますが、基本的には運転圧力で診断します。
停止圧力
停止圧力は充填されているガス種類によって違うし、今の温度によって変動します。
停止圧力からガス欠かどうかを見極められるパターンというのは、殆どガスが入っていない状態だけです。
おおよそ規定量の2割位入っているようなら、停止圧力は気温相応になります。
間違っても停止圧力が気温相応だから、ガス欠ではないというような判定はしない事。
運転圧力
運転したら直ぐに圧力を確認しに行く。(室外機が作動しているのも確認。)
ゲージの圧力数値が変動しない場合、圧縮不良の可能性大。
圧縮不良が起こると圧力変動が起こりません。
圧力が変化しないって事は、温度変化が起こらないのでガス欠と判定されてU0異常が出ます。
例
停止圧力1.3Mpa
↓
室外機作動して圧縮機が回り始める。
圧力1.3Mpa付近のまま、殆ど変わらない。
こういう状態だと圧縮不良です。
この場合、ポンプダウンを実施してみる。
ゲージ圧力が変わらなければ圧縮不良確定。
次は実際にガス欠かどうかの確認。
圧力数値がどの程度になるかを監視します。
圧力の基準はフロンガス種類によって変わります。
今回は、R410Aを例として説明していきます。
運転圧力の基準は、
- 真夏の冷房なら、低圧0.9Mpa以上
- 真冬の暖房なら、高圧2.5Mpa以上
これより圧力が上がらないようなら、私はガス欠を疑います。
ただ、エアコンが汚れているとかでも変わりますし、その日の気温とかでも変わるので絶対では有りません。
ビル用マルチなんかは、上記の圧力より少し低くなったりしますし。
ですので上記の基準より、あからさまに低い場合はガス欠の可能性が大きいし、微妙な線の場合は室内機の吸込温度と吹出温度の差とかもプラスして考えなければいけません。
その他
膨張弁開閉不具合系
運転したら圧力変動を監視し、ポンプダウンしているような感じに圧力が0Mpa近くまで下がるようなら膨張弁開閉不具合を疑います。
サーミスタ(温度センサーの事ね)
サーミスタが原因の場合は、冷風(温風)は出るけど暫らくしてU0異常となったりします。
サーミスタの良否は抵抗値がずれてないかを見る方法が一般的ですが、途中からおかしくなるサーミスタもあるので厄介だったりします。
私は圧力を基準にしてサーミスタの可能性有無を診断してますね。
ゲージが無い場合
ゲージが無い場合、室外機の現地配管を見て液管(細い方)に霜がついていたらガス欠か膨張弁系確定です。(冷房での話しです。ガス欠か膨張弁系かを確認するにはゲージが必要。)
他のポイントとしては、室内機の熱交換器を見てみましょう。
室外機の液管に霜がつき、尚且つ室内機の熱交換器にも霜がついているようならガス欠でほぼ決まりです。
膨張弁系だと、室内機まで霜つかないかなぁ〜と。
まとめ
私の診断方法をまとめると、
とりあえずゲージを取り付ける。
↓
運転する
↓
圧力変動しないようならポンプダウンしてみて、圧縮不良かどうかを確認。
↓
圧力がポンプダウンしたかのように、0Mpaまで下がるようなら膨張弁も疑う。
↓
0Mpaまでは下がらないなら、ガス欠orサーミスタを疑う。
圧力も低いし、温度差も余り取れていないようならガス欠。
圧力は良い感じなのに、温度差が微妙ならサーミスタ。
とりあえず圧力は正直。
一瞬でも低圧1Mpaとか、高圧2.6Mpa以上とかまで上がるなら、ガス欠の線は無いと思って良いでしょうね。
圧力が少し低いような低くないような、温度差も取れているような取れていないような・・・という微妙な感じの場合、ガス欠の線が高い。
最初の5分〜10分位は圧力も温度差も良い感じだったのに、途中から圧力低い・温度差もダメだなんて時はサーミスタ。
まあ、こんな感じですね。
参考になれば。