エアコンのガス漏れ箇所特定方法の1つ。
それが、窒素加圧ガス漏れ検査です。
窒素加圧って何?。
読んで字の如く、窒素をエアコンの中に圧力高めに入れるのです。
ガス漏れしている=漏れている部分から窒素が抜けていきますので、圧力が下がります。
もう少し分かりやすく説明します。
窒素で圧力をかける。
4Mpa(大気圧の40倍)の圧力をかけたとしましょう。
↓
ガス漏れしている部分から窒素が抜けていきます。
そうすると、始めに4Mpaかけたけど漏れているので窒素の圧力は下がっていき、3.5Mpaとか3Mpaとかって感じに圧力が低下していくんです。
クルマのタイヤに空気入れる。
↓
パンクしてれば空気圧が低下していくのと同じ。
どれ位の圧力をかけるかはサービスマンそれぞれでしょう。
私は設計圧力ギリギリまでかけます。
その方が分かりやすいし、反応も速い。
エアコンの場合、室内機・室外機・現地配管というような感じで3つの区分に分けられます。
各々に窒素で圧力をかけるのです。
- 室内機へ4Mpa
- 室外機へ4Mpa
- 現地配管へ4Mpa
仮に室内機から漏れていたとしたら、
- 室内機3Mpa
- 室外機4Mpa
- 現地配管4Mpa
このように室内機の圧力だけ下がり、室外機と現地配管の圧力は変わりません。
検査前はどこから漏れているのか分からなかったけど、室内機から漏れているのが分かるって訳です。
この検査は1日で済む場合もあれば、10日かかる事も有ります。
掛かる日数の差は、ガス漏れしている部分の穴の大きさによって違ってくるのです。
穴が大きければ漏れる量が多いので短時間、小さければ漏れる量が少ないので長時間放置しないと判明しない。
だから検査日数に差が生まれます。
また、検査日数が長引けばサービスマン訪問回数も必然的に増えてしまいます。
という事は、検査費用も何回か訪問する事を見越した設定となりますので高額になってしまうという事です。
私の場合、業務用で5万〜10万の見積もりを出します。
ルームエアコンなら2万〜3万。
ビル用マルチなんかの室内機台数が多い場合はもっと高くなる。
因みに、見積もり金額はガス漏れ箇所を特定するだけの金額です。
特定後の修理費用は別料金。
だから修理完了までだと、結構高額になる事が容易に想像出来ると思います。
窒素加圧ガス漏れ検査を頼んだという事は、どこから漏れていようが直す、いくら掛かろうが直すというのを前提に依頼しないといけません。
エアコンガス漏れの修理フロー
点検でガス欠が判明
↓
石鹸水やリークテスター(ガス漏れ検知器)で漏れ箇所を探す
↓
見つかった場合は漏れ箇所修理
↓
見つからない場合は窒素加圧ガス漏れ検査
↓
漏れ箇所特定して修理
こんな感じです。
ガス欠はエアコン修理の中でも厄介な故障で、漏れ箇所の特定が基本的に難しい。
確実に高額修理になりますので、サイズの小さいルームエアコンなんかは買い替えの方が安上がりだったりします。