今回修理するエアコンは、ダイキン製スカイエアのRZYP160Aという機種です。
エラーコードL8が出て冷えないって依頼。
それでは早速点検です。
やる事は運転して圧縮機の動作を確認です。
・・・回転音が変、振動大なので見なくても圧縮機がダメそうですが、一応確認。
まずは、ハーネスの電流値が3相(赤・白・青)共に同じような電流値かどうかを見る。
電流値のバランスが取れていないと圧縮機は振動が起こります。
(1相だけ極端に違うとかだと、インバーター基板不良の可能性が高いですよ。)
結果としては、バランスは大丈夫。
次に、実際にどの程度の電流値になるのか。
L8は電子サーマルという保護装置が作動したという異常なのですが、電子サーマルというのは電流○○A以上が○○秒続いたら作動みたいな装置です。
だから電流値を見るんです。
では、どの程度か?。
12アンペア、普通ですね。
18アンペア、ちょっと高くなってきました。
23アンペア、160の機種で23アンペアは電流値高いですね。
圧縮機の回転音・振動もアンペア数が上がるにつれて壊れそうな音に変化。
この後、24アンペアを越えてエアコン停止。
電子サーマルが働いてL8です。(電子サーマル作動したのは目に見えませんがね。)
今回は時間無いのでインバーター基板の判定はしませんでした。
やらなくても明らかに圧縮機の音がおかしいので。
ゴロゴロゴロゴロってような音と振動が、アンペア数増加に伴いデカくなる。
こういう音の場合は、圧縮機もうダメです。
圧縮機を新品に変更。
今回の修理では、インバーター基板も同時に交換する事になってるんですが、圧縮機が原因でL8がでているかどうか?、診断が間違いないか確認の為に圧縮機だけ交換して実験です。
結果は、L8解消して問題なく動作。
・・・というかこの新品の圧縮機、端子台の蓋が変更されてます。
ボルト締めになってるし。
モデルチェンジか?。
こういう蓋だったんですがね。
まぁ、どうでも良いですね。
新品のインバーター基板へ交換、試運転して完了です。
修理では、2つの部品どちらが原因でエラーになってるのか分からない時も有ります。
そういう場合は両方交換するんですけど、自分の修理レベルを上げるためには面倒でも片方だけ取り合えず変えてみて、自分の予想した原因と答え合わせする事も必要です。(今後の役に立ちますから)
答え合わせする時は、必ずモーター等からした方が良いですよ。
今回で言うなら圧縮機変えてからインバーター基板って順。
基板からの順で答え合わせすると、新品の基板が壊れる事も有りますから。
今回の修理費用は?
- 圧縮機
- インバーター基板
- 防振ゴム
- クランクケースヒーター
- ワイヤーハーネス
を交換。
それにフロンのR410Aが4kg・技術料諸々・諸経費で大体30万円でした。